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「福島医薬品関連産業支援拠点化事業」キックオフミーティング開催報告 研究活動

2013/2/27 「福島医薬品関連産業支援拠点化事業」キックオフミーティング開催報告

「福島医薬品関連産業支援拠点化事業」のキックオフミーティングが、2013年2月18日に福島市で開催され、180人以上の参加者があり、大変盛会でした。日経BP社宮田満氏と理化学研究所創薬・医療技術基盤プログラムディレクター後藤俊男氏による基調講演があり、その後、福島県立医科大学医療-産業TRセンターの和栗聡教授と渡辺慎哉教授から福島医薬品関連産業支援拠点化事業の概要説明がありました。

この事業では、県立医大及び周辺病院で採取された臨床サンプルから担がん動物や不死化細胞等を作製するだけでなく、遺伝子発現プロファイル等を用いてサンプル間の相違を横並びで解析・評価しているところが特徴であり、これらの成果を活用して製薬企業等における医薬品及び検査・診断薬の開発を支援することを目的としています。また、本事業は、福島県の復興事業であり、参画する製薬企業等にサンプルを提供するのではなく、福島の地に来てこれらのサンプルを使用した試験等を行って貰うことにより復興事業に貢献していただきます。事業期間は10年間ですが、この事業終了後には国からの資金的な支援がなくても独立採算でこの事業を継続して実施することが使命となっており、これらの事業成果を活用した受託研究を行うCRO(Contract research organization) 的な組織を立ち上げ、この福島の地に新たな産業を創出することを目指しています。

従来は手術で切除した試料から遺伝子発現プロファイルを取得していましたが、遺伝子発現解析技術の革新により、内視鏡を用いて臓器等組織の一部を採取して得られた1mm角程度の微量な切片や末梢血からでも遺伝子発現プロファイルの取得が可能となったので、がんだけなく、手術できないような疾患や感染症のような疾患まで対象を広げていく予定です。

JBICは、会員企業である製薬企業及び検査・診断薬企業等の17社をとりまとめて本事業に参画しており、研究開発業務の一部と本事業の成果の製薬企業等への円滑なる橋渡しを担う成果活用・創薬等支援業務を実施しています。JBICとしては、この福島県復興事業に貢献できるように最大限の注力体制で臨みますので、ご支援、ご協力の程宜しくお願い致します。