天然物ライブラリー 成果普及

天然物ライブラリー

JBICが実施したNEDOプロジェクト「化合物等を活用した生物システム制御基盤技術開発」 (平成18~22年度)において、タンパク質相互作用を制御する化合物等を探索する目的で、産業技術総合研究所(お台場)に天然物ライブラリーを構築しました。

このライブラリーを用いた天然物創薬研究を推進するため、優れたライブラリーを保有する企業が集まって次世代天然物化学技術研究組合を設立しました。各社のライブラリーを統一的に保管・管理し、他の組合員企業やアカデミアが相互に利用できるスキームを構築することによって、各社が保有するライブラリーを最大限に活用することが可能となります。これにより、より多くの医薬品候補化合物を見出し、日本の天然物創薬の発展に寄与することを目指しています。

サンプル数

サンプル数は世界最大級を誇り、未だ完全に構造を同定出来ていない、極めて新奇性の高い骨格を持つ化合物も複数見出されています。

所有者 微生物(抽出物) 単離天然化合物 合成化合物等
JBIC 37,760 1,192 18,240
NITE 24,118

企業 194,880 1,362

総計277,552サンプル(2018年9月6日現在)

※ライブラリー提供企業一覧
エーザイ、オーピーバイオファクトリー、協和発酵キリン、合同酒精、塩野義製薬、第一三共RDノバーレ、日本マイクロバイオファーマ、Meiji Seika ファルマ、製品評価技術基盤機構(NITE)、バイオ産業情報化コンソーシアム(JBIC)

ライブラリーの利用について

国家プロジェクトの成果と企業が保有しているライブラリーを集約し、企業間で相互利用する体制を整備することで、新規医薬品候補化合物の探索源を広げ、創薬の生産性向上を図ることを目指しています。

  • 技術研究組合制度の利用
    次世代天然物化学技術研究組合では、ライブラリー提供企業とライブラリー利用企業の両者に組合員として加入して頂くことにより、組合員同士が相手側のライブラリーも活用できる仕組み(相互利用の仕組み)を作っています(ライブラリーの提供のみ、あるいは利用のみでも参加可能)。
    ライブラリーの利用を希望する企業は、先ずは次世代天然物化学技術研究組合に加入。アカデミアの場合は組合と包括的MTAの契約を締結。
  • ライブラリーは産業技術総合研究所(お台場)に集約
    各社から提供されるライブラリーは、産総研臨海副都心センター別館4階(お台場)に集約して管理。ライブラリーを利用する企業は、原則としてアッセイ系を産総研に持ち込んで評価する。
  • ライブラリーの使用許諾条件
    使用許諾条件はライブラリー提供企業毎に異なるので、各企業の使用許諾条件を確認したうえで、どの企業のライブラリーを利用するのか申請する。
  • 化合物がヒットした場合
    サンプルの追加提供及びライセンス契約等については、ライブラリー提供企業と個別に協議の上決定する。
  • 必要経費は当面、ライブラリー利用企業の実費負担
    ライブラリーの利用に必要な消耗品等の経費やライブラリーの維持費は、当面、利用企業が拠出する利用料で賄う。
    ライブラリ相互利用の仕組み

次世代天然物化学技術研究組合あるいは天然物ライブラリーに興味がある方は下記にお問い合わせ下さい。

お問い合わせ先

次世代天然物化学技術研究組合

〒135-8073 東京都江東区青海2-4-32 TIME24ビル10階
TEL:03-5531-8554

公式HP

http://www.natprodchem.jp